花魁お楼の生涯~愛に生きた女 第⑥話

[小説]短編

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お楼 太夫に釘付け

透き通るような美しい肌

女性らしい身のこなし

女としての所作をすべて身につけている太夫を

初めて目の当たりにしたお楼だった。

 

太夫とすれ違いざま ちらりとお楼のほうを見た女

 

後にお楼にとって縁深き人間になろうとは・・・・・。

 

ざわざわとにぎわう街中 呉服問屋から荷物をいっぱい抱えた

男が出てきた。

 

「どこかで見た人・・」お楼は近くに寄り その男の顔を覗いた。

 

向こうも見ていた。・・・・・同時に。

 

「ア・・・・!」

そう 屋敷から出て行った奉公人の与一郎だった。

 

「与一郎さん?こちらでご奉公を?」

「はい あれから仕事を探し回り必死に頼み込んでこちらで働かせていただくことになりました まだまだ下働きの身ですが・・・・」

 

そういうと懐かしそうにお楼を見つめていた与一郎だった。

 

「さきほどの花魁のお姐さん とても美しかった・・」

「はい 私たちも定期的に吉原に着物をお届に伺っております」

 

いろんな事情を抱える遊女たちの話をしてくれた与一郎。

 

「あれからお嬢様は落ち着かれましたか?」

「母上が床に伏せてからは父上もすっかり勢いが無くなって」

 

久し振りに与一郎と会って 懐かしさのあまり 時がたつのも忘れるほど

話しこんだのであった。

 

「何かあったらまたこちらにおいで下さい 私はいつでもここにおりますから」

「はい・・」嬉しそうに見つめたお楼

 

 死角から その姿を冷ややかに見ていた男が居た。

 新之助。 またもや偶然とはいえ 何とも執念深い男だ。

 

 数日して 帰宅した父上の形相が凄いことになっていた。

「お楼 お前はそのような娘だったのか!」

「お父上 どうされましたか?」

「稲生様が私に言ってきたのだ。破談の理由は新之助がお前と与一郎の密会を目撃したというのだ 新之助はたいそう力を落として稲生様に相談に行ったというのだ 何とも恥さらしな!」

 

そう 新之助はありもしないうわさをたてて またもやお楼をいたぶろうとしていた。

「父上様 違うのです!新之助様は嘘を!」

「稲生様が私をたぶらかしているとでもいうのか!」

「いいえ お父上様 お楼の話も聞いてください!」

怒りに打ち震えた直正 大声を聞きつけ 陰で心配そうに見守っていた雪江。

 

何度も何度も説明しようとしても聞く耳を持たぬ直正。

 

「お楼 もうどこへでも行くがよい!荷物まとめて出ていけ 金のことは心配無用!」

畳に大量の小判を投げ捨てた直正

 

「たった今からでも あの与一郎をこの手で切りつけて殺したいくらいだ この裏切り者!」

 

怒りに唇を震わす

 

こんなお父上様では無かったのに・・・

悲しみに打ちひしがれたお楼

 

夕刻 荷物を持って屋敷を飛び出した。

 

あてもなく彷徨う

よろよろと力尽きたように一歩一歩歩んだお楼

「ここ いつか通った道・・・」

頭の中は真っ白 抜け殻のように ただ歩いた。

 

人恋しくなったお楼

町の中を彷徨う

すっかり日も暮れ 今夜はどこで過ごせばと不安に思っていたところ

商いが終わり帰り支度をしていた与一郎が寂しそうに歩くお楼を見つけた。

 

「お嬢様 今頃 出歩かれて どうされました 物騒ですよ」

 

目に涙を浮かべたお楼を見てただ事ではないと悟った与一郎

 

「とにかく 私の家へ・・・汚いところですが」

 

ガラガラ・・・・

 

「ただいま帰りました」

「お帰り」

 

布団の中から辛そうに体を起して迎えていた与一郎の父親がいた。

そのそばには10歳くらいの女の子が居た。

少し前生き倒れになっていた母娘を救った与一郎。

残念ながら母親は亡くなってしまい身寄りのない不憫な幼子を引き取った与一郎。

幼ないながら父の面倒見てくれたりと随分助けてくれた。

今となっては家族同然だった。

 

「はじめまして お糸と申します」

「お糸ちゃん はじめまして」

 

「このお嬢さんは?」

与一郎にそう問いかけてきた父親。

事の経緯を正直に話した。

 

「そういうことですかい? お嬢さん 気が済むまでここにいたらいいですよ

このお糸も今じゃすっかり我が屋の家族になっちまってね」そう言って薄くほほ笑んだ笑みを浮かべた。

与一郎も女手があったほうが助かるということを伝えるとお楼は納得した。

 

そして与一郎 父 お糸 お楼の4人での同居生活が始まった。

 

生活を共にし 不器用ながら お楼が料理を作る 

それをお糸が手伝う 妹みたい・・一人っ子のお楼は嬉しく思った。

そして4人で囲んでご飯を頂く。

久し振りの華やかな空気感に与一郎は再びお楼を意識し始めた。

 

とある晩のこと。

 

父が寝込んだ後 与一郎はお楼に気持ちを尋ねてみた。

「お嬢様・・・あの時は本当に申し訳ありませんでした。 しかし ここ何日もお嬢様と

生活を共にし お嬢様との時間の共有をしていく中で私はお嬢様のこと想う自分に気が付いていました 私はどうしたら・・・」

それを聞いたお楼 思わず

「私もあの時はただの演技だと思っていましたが・・でも 私の体は与一郎さんを受け入れていた・・熱い自分が居ました お恥ずかしいです・・・」

 

「私も・・・」

 

目があった瞬間与一郎はお楼を抱き寄せた。

 

「ずっとこのまま一緒にいられたら・・・」

そう言って二人は時を巻き戻すかのようにそっと抱きしめあったのだった。

 

部屋の片隅で 灯りを消して 肌寄せあった。

着物の上から胸を揉む  

「はあ・・・・・ん」声を押し殺しながら甘い声をあげたお楼

あの時のお楼よりまたより一層女っぽくなっていた。

着物の裾を少しめくってお楼の太ももに手を這わした。

 

ぴくん・・・・

 

お楼は早くと言わんばかりに与一郎の股間に手を当てた。

「こんなに堅くなって・・」

小さな手で包み込み 与一郎の男根を掴んで丁寧にしごく。

亀頭の先から汁が出てきた。

お楼は丁寧に舌で舐めとってあげた。

「お嬢様 思い切り口に頬張って下さい 痛くて仕方ありません」

 

「はい」見上げながら男根を咥えた。

皮を剥き 剥き出しになった亀頭の裏筋に舌を這わせたり チュッと吸いついたり

舌を絡め お楼なりに与一郎を喜ばせようと頑張った。

 

滑らかな舌触りに与一郎 電流が走った。

 

「今度は私の番です」

 

お楼の着物をまくりあげ 大きく股を開かせた。

「いい匂いがします 色も凄く美しくてあのときのままだ」

 

両手を使い 陰部をまさぐった。

指で綺麗に閉じた割れ目をそっと開くと綺麗なピンクの豆粒が可愛らしく顔を出した。

トクトク・・・と脈を打っていた。

 

飴玉をしゃぶるように優しく愛撫した。

 

じゅる・・・じゅるる・・・・

卑猥な音が響き渡った・・・いけない・・・聞こえる。

 

「ああ・・与一郎さん」

全身の力が抜けていく 足先が 指先がしびれて痙攣した。

 

次第に横たわったお楼の体  

横になっても崩れない美しい乳房

感じて勃起した桃色の乳首を吸いながら指の腹で豆粒を転がした。

声を押し殺そうと着物の端を咥え悶えるお楼  とてもいじらしかった。

 

小気味よく二つの性感帯を責めた。

 

「与一郎さん・・・いく・・・いく・・・いいっっっっ!!!」

 

興奮する与一郎 

男根を持ってしごいていた。皮を剥いてゆっくりゆっくりお楼を感じながら。

 

「中に入れたいけど今はまだ我慢します・・・」

 

そういうとお楼の前で今度は激しくしごき 数十秒でお楼の腹の上ではてた。

 

与一郎の精液がぬるりと肌をつたった。

 

「お嬢様 ここでずっと一緒に暮らしましょう 何も心配いりません」

 

お世話になったご主人様へのせめてもの償いでもあった。

そう言いながら半分以上は恋いこがれていたあの聡明で綺麗なお楼を我がものに出来たという喜びが占めていた。

 

父も喜び 一人寂しくさせていたお糸にもいい姉さんが出来たと良いこと尽くめだった。

 

お楼の同居生活の始まりだった。

 

しかし 里にいるご主人様のことが気がかりでならなかった与一郎だった。

 

季節は代り 冬に入る

 

厳しい寒さ・・・父は持病の心の臓が重わしくない。 

夜中 起き上がって咳こむ父 一晩中背をさすって介抱したお楼

 

「お父様 大丈夫でしょうか?どこか よいお医者様はいないものか」

そう思案するが肝心の金がない。食うのも厳しい状態 それにお医者代なんか

出せるはずもなかった。

 

日に日に悪化する病状 

与一郎は思い切って呉服屋の主に相談した。

何度も何度も頭を下げた。

 

「必ず働いて返すのだよ」  

そういうと主は大金を差し出した。

到底直ぐに返せるような額では無かった。

勿論借用証も書かされた。

 

江戸じゅうの医者をあたった 手当たり次第にあたった。

「肺にも水が溜まりかけている 呼吸も荒い」医者は深刻な表情で父親を見ていた。

 

「お楼さん もうわしに構わないで 迷惑をかけたくない」

父親から切に頼まれた。

 

「オヤジ そんな気の弱いこと言って!折角こうやってお嬢様も見てくれてるんだ。 お糸だっているんだぞ 頑張れ!」

だが数日して願い届かず・・・・

 

父は息を引き取った。

 

行燈の灯が優しく父を照らした。

 

「お楼姉ちゃん アタシはどうしたらいいの?また ひとりぼっち?」

「何を言っているの?与一郎さんとお糸ちゃんとこれからも三人よ」

 

力落とした与一郎だったが 借金をした以上 身を粉にして働かなきゃいけない。

しかし オヤジに借金までして医者にかからせ最善の施しをしたことは一切後悔の念はなかった。

 

ただ 働けど働けど なかなか減らない借金

返済のめども立たない。

次第に与一郎の体調も壊れていく

 

「私が何とかしてあげたいけど私の力じゃどうにも・・・いっそ父上様に頼んで・・・いや・・・それは出来ない・・」

 

とうとう与一郎が倒れたのだった。

 

商屋の主は段々と家にやってきて金を催促するようになってきた。

 

お楼を見て・・・

 

「あんた 与一郎のこれかい?」

そういって小指を立てた。

 

「いえ・・・」

「だったら その横の可愛らしいお嬢ちゃんにご奉公行って稼いできてもらいましょうか?」

 

「いいえ!それはいけません 働くなら私が・・・私が参ります!」

 

止める与一郎。

 

「私の家族の為に・・お嬢様をそのようなところへやるわけにはいかない」

そう話していると旦那がうるさそうに・・・

 

「どっちにしてもお前が働けなくなった以上はこのお嬢さんにでも働いてもらわなきゃいけないのだよ 借りたものは返すが筋だろ?」

 

まさにその通りだった。

 

何度か押し問答を繰り返した結果。

 

お楼の瞳が凛と座った。

 

「与一郎さん 私 吉原に参ります」

 

「いけないよ!駄目だ」

「私の年季が過ぎるまでお糸ちゃんのことお願いします 必ず戻ってまいります」

「お楼姉さん どっかにいっちゃうの?」

「お糸ちゃんは心配しないで 大丈夫だから」

 

家から飛び出してきたお楼を何も言わず迎えてくれた与一郎家族。

 

恩を返すべく お楼の心は一つだった。

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