花魁お楼の生涯~愛に生きた女 第⑦話

[小説]短編

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お楼 吉原大門くぐる

呉服屋の主に連れられて楼主と思われる男に引き合わされた。

 

「旦那さま この女 こちらで働かせていただくことはできないでしょうか?

この女の家族がうちに莫大な借金をしていましてね・・・返してもらわないとうちも困るのですよ」

 

そう言って 着の身着のままでやってきたお楼を見つめた楼主

「なかなかの器量よしだが年はいくつだ」

「はい もうすぐで15の年になります」

「禿にしては歳がちょっと行きすぎているが なかなかの美貌・・」

 

楼主 久し振りに 原石に磨きをかけたいと直感で思った。

 

「よかろう・・お楼と言ったな お前 良い家の出身だな 気品を感じる」

「いいえ・・・ただの町人の娘にございます」

 

呉服屋の主は機嫌よく吉原を後にした。

 

一方 与一郎。

「私はなんてことをしてしまったのか」

悔しくて毎晩 壁を殴った

「お糸にまで心配かけさせてすまん」

「お楼姉ちゃんが帰ってくるまで一緒に待っていよう いつまでも待つよ」

 

二人はともに励ましあった。

 

希望を持って  必ずや我が人生にささやかながら光が差し込んでくる日があると。

 

お楼 太夫と再会

お楼は貧しい家の娘では無かった故 身体的要素に関しては痩せすぎているわけでもなく

外見も普通に健康的で かつ良い家の娘とあり 内からにじみ出てくる聡明さは言うまでもなく楼主に伝わっていた。

 

早速 部屋につれてゆき身体のチェックをした。

立ち小便の格好をさせられた。着物をめくって尻を出すよう指示された。

既に腹が据わっていたお楼は迷いもなく一気にめくった。

主は局部を観察する。「素晴らしい なんていい具合の上付きなのだ」

 

そういうとお楼を布団に横たわらせ 自身の男根を少し入れた。

「最初は痛いが直ぐに慣れるから 奥までは入れないから」

 

与一郎との逢瀬の際 膣には未挿入だったお楼

実質 「処女」だった。

 

主の男根がゆっくりゆっくりお楼の入り口部分まで入り抜き差しを繰り返すこと数分・・

商品を傷つけないよう最低限に抑えて確認していた。

 

「なかなか良い閉まり具合 これは良い商品になる 」そう直感した主はすぐに止め 早速、今後お楼に仕えさせようと考えた太夫の部屋に案内した。

 

「朝霧 新入りの子連れてきたよ」

 

鏡に向かって おぐしで髪を整えていた太夫

 

お楼はあまりの美しさにハッとした。

 

「わけ合ってこちらで働くことになりましたお楼と申します」

「少し年齢がいってある感じだねえ・・」

そう微笑みながらお楼を見つめていた朝霧

 

そう言いながら振り返った太夫

 

お楼は目が釘付けになった。

 

「あの時のお姐さん?」

「久し振りだねえ・・縁を感じるねえ・・」

 

なんてことだ。 偶然とはいえ あの時の太夫の下につくようになったお楼

 

「アタシは厳しいよ・・ついてこられるかねえ・・」

「頑張ります 誠心誠意をもってお仕えいたします 色々お勉強させてくださいませ」

お楼は床に指をついて頭を深く下げて願いを乞うた。

一つ一つの身のこなしに楼主も朝霧も「いっぱしの花魁に上り詰める可能性」を感じ 教育が楽しみになったのである。

 

日々の身の回り 雑用 武家屋敷時代のお楼は受ける立場だった故 その細かな気配りは

おのずと感覚的に身が付いていた。される側の気持ちが分かっていたからだった。

 

捌けるお楼に案外叱りつけるようなことはなく 朝霧は次第に妹のような感情を湧くようになってきた。

 

ただ無情にもここは女を売る遊郭。 

 

お楼にも花魁の心得や客あしらい 床入りまでの実技の実演を伝授しなければいけない

という使命もあった。

厳しくならざる負えない現実が待ち受けるのであった。

 

周囲の禿たちは次第にやっかむようになり 

「急にやってきたこの娘がどうして朝霧姐さんにここまで・・」とお楼に辛く当たる仲間たちも出始めたが朝霧が厳しく目が光っている間はその脅威から守られていたお楼だった。

 

休み時間にはお楼を連れて甘味処に行ったり自分の着物を分けて上げたりと身寄りのない

朝霧はお楼を実の妹のように想い愛おしくなり毎日心の中で泣きながら叱咤激励した。

朝霧に懸命に教えを乞ういじらしい姿にお楼を早く一人前の花魁に育てようと必死になっていたのである。

 

そんなある日 朝霧姐さんの常連 商屋の若旦那 佐吉と姐さんが何やら話し込む姿を見かけた。そっと隠れて聞いていたら男と女の色恋事情の話だった。

お楼は直感で「朝霧姐さん このお方を本気で想っている・・」

 

客との本気の恋はご法度だったこの世界。

まして妊娠なんて 客に本気になったらしまい・・・

朝霧からこんこんと言い聞かせられていたのに。

 

吉原に来てからもうすぐで2年の月日が経とうとしていた。

 

美しさに磨きがかかり 客への披露を待つまでに成長していたがまだ初潮が来てない。

披露の日に向けて熱心に芸の稽古に専念し 朝霧姐さんに少しでも恩返しをと手を抜かず精進の日々を送っていた。

時折見かけるお楼の凛とした美しさ お客の間でも次第に評判が上がってきていた。

 

女としてのたしなみはすべて身に着けていたお楼のしなやかな動き 会話をしても面白く頭の回転が速かった。さすがだ。勉強家のお楼 客のどんな対話にも対応できる柔軟さ なにより更に頭の良い女性になっていた。

 

日々の頑張りをそっと見守り続けてきた朝霧は早速 楼主うち耳した。

 

振袖新造のお楼17歳半ばに差し掛かった頃・・・・。

 

「近日中にお楼をお客様に披露したい・・しかしまだ初潮が来てないからね 待ち遠しいよ」

 

その日から 本格的に朝霧立会いの下 技の伝授指導開始を始めた。

 

「絶対遊女は感じてはならぬ」

「お客を喜ばせてこそ価値がある」

「複数の客相手の時のさばき方」

 

体力を要するこの世界

 

とにかく精のつくものをとれ そう言って 自分の食べものをお楼に分けて食べさせていた朝霧だった。

 

お楼 今までにない腹の傷みを感じ 腿にスッと流れた何かを感じて

湯文字(腰巻)をはぐって見た。

 

赤い血が・・・そう  やっとのことお楼に初潮が来たのだった。

 

「とうとう水揚げの日が来た」

 

そう心に呟きながらお楼は遠くを見つめながら大きく深呼吸をした。

 

 

 

お楼水揚げ

とうとうお楼にもこの日がやってきた。

 

お楼の源氏名は 「秋桜」に決まった。

 

楼主は女扱いに慣れた初老のなじみ客に頼んだ。

豪商の池田屋の主人だった。

 

「秋桜か ホントに美しいですな 先が楽しみだよ」

楼主と朝霧に会釈した。

 

「秋桜 池田様に身をお任せしたらいいのだよ 色々と教えてもらいなさい」

「後はよろしくお願いいたします」

 

スッと去って行った二人。

 

「さ・・私の傍へきなさい」

「はい・・」

 

小さな子猫のような視線で池田を見つめた。

 

実際に床入れはもう少し後だった。

池田はそっと肩を抱き寄せ お楼の今までの経緯や池田自身の人生観なども交え

話を深めお楼の心の緊張をほぐしてやったのだった。

 

不思議と池田の優しいまなざしに「父」を見たお楼だった。

 

数回 池田と対面した。・・・

 

「秋桜 今日はよろしく頼むよ ちっとも怖くないからね 私に任せてくれたらいいのだよ」

 

そう言いながらそっとお楼を抱き寄せ お楼の肌の香りを楽しむかのようにずっと鼻に擦りつけて首筋から肩  そして徐々に着物を脱がせながら胸元へ移っていく。

 

見知らぬ男とのふれあい お楼はすっかり体が硬直してその表情からは笑みが無くなっていた。

 

「可愛いよ・・」

 

池田の口はお楼の陰部に到達していた。

 

ゆっくり 花弁をめくった。

鮮やかな花園 池田は思わずごくりと生唾を飲んでしまった。

 

小さな花の蕾を少し眺めた。膣からゆるりと流れ出した愛液を指で

ぬぐって自身の指で舐めとった。

「甘くて美味しいな」

 

池田の男根は堅くいきり立っていた。

お楼に「ここを可愛がっておくれよ」

お楼は与一郎にしてあげたようにツルリと口内へ頬張った。

頭を上下させ どくどくする感覚を再度味わった。

 

「秋桜 どこかで良い男でもいたのかい?体がそう言っておるよ」

微笑みながら蕾をさすっていた。

 

「じゃ 中に入るよ 力を抜いて」

そっと 少しずつ差し込んだ・

 

「あ・・・」 焼けつくような痛みにこらえるお楼

「大丈夫だよ・・・」

そういうと 奥深く差し込んだ。

 

「痛い・・・」涙が出た

「可愛いよ そうだよ・・」

 

池田とお楼 一つになった。

勿論 池田は無茶をせず傷つけぬよう細心の注意を払っていた。

根元まで入れていなかったのである。

 

与一郎でさえ 入らなかったこの場所

複雑な想いに駆られながらも 当初の志を思い出し 我に返る。

 

「池田様 これで私はいっぱしの遊女の仲間入りが出来ました。これからは堂々と精進してまいります」 そう言って 三つ指ついてお礼を述べた。

 

池田は目を細め 優しくお楼を見つめていた。

 

 

その後 みんなと違う振袖新造ではなく早々に留袖新造になれたお楼。

すべて朝霧太夫の計らいだった。

お化粧道具の金 衣装はすべて朝霧の姐さん持ちだった。

 

やがて朝霧の客も取らせてもらうようになりお楼は経験を積みながら太夫への階段を

一歩一歩歩んでいった。

 

お楼 脱・振袖

身の回りの新造見習いから始まってからは朝霧に遊女のイロハを叩き込まれていったお楼

気立てが良く 頭もよく 習い事 所作は幼少時代から教え込まれた賜物 

さすが武家の娘 他の遊女より別格の風格を既に放っていたお楼。

専用の一部屋を頂くなど結果 容易いことだったのかもしれなかった。

 

お楼はいっぱしの花魁に・・・・。  自分の跡目に そう朝霧は願った。

お楼が吉原に来て3年がたった

 

一方 朝霧は年季が近付き 色々思うことがあった。

 

 

さて 与一郎と別れて3年の月日が経ったお楼。

どうしているものかと考えるばかりで状況が分からない。

お糸は・・・与一郎は元気で働いているのか さまざまなことがお楼の頭に過った。

 

呉服屋で働いていた与一郎

お楼を吉原という過酷な場所へ送ったのは結果自分

毎日を責めながら何がお楼にとって最善策なのか 明けても暮れてもそのことばかり考えた。

 

「新之助に会ってご主人さまへの誤解を解いてもらうしかない そうすればお楼は家に戻れる」

 

与一郎は 一大決心し 仕事を終え 夜半 新之助の屋敷に向かった。

「お糸先に休んでいてくれ  私は少し出かけてくるよ」

 

そう言い残し 家を後にする

 

しかし 心配したお糸 こっそり後をつけたのだった。

 

与一郎は小走りに歩いていく

「兄貴 どこに行くのだろう・・・」懸命についていった。

 

・・・・前方に立派なお屋敷が見えた。

新之助の屋敷だった。

与一郎 門番に新之助を出してもらうよう頼むが中々取り合ってくれない

 

「さっさと帰れ!」「お願いですから新之助様を!」

かなり長くやり取りを重ねていた 

外の気ぜわしさに 「何だ!」 険しい顔をして新之助が出てきた。

 

「新之助様!」駆け寄る与一郎

 

「? お前 お楼の奉公人だった与一郎か 」高笑いしながら声をかけた。

 

その様子をお糸は木の陰からそっと見ていた。

 

「あの時のことを!旦那様に本当のことを言って下さいませんか?お願いします!」

「何をいまさら お前が先にお楼に手をつけたのだ。 だったら 何も言うことはない 帰れ!」

 

土下座して頼む与一郎

「お前のせいで・・・お前の・・・」身を震わせながら地面の土を握りしめた与一郎。

 

「あ・・・そうそう!お楼は今吉原にいるんだってな めっぽう美人が居るって評判だよ 私も今度お手並み拝見として覗いてみようか 」更に豪快に高笑いする新之助。

 

「許せん」・・・

与一郎の目つきが狼のようになった。

 

そして着物の中に隠してきた短刀を出そうとした。

 

お糸がその様を見て 

「兄貴 駄目よ!」

思わず陰から飛び出してしまった。

 

「なんだ!この小娘は!」

 

「兄貴帰ろう もう帰ろう」与一郎を引っ張っていこうと踏ん張った

 

「こいつのせいでお嬢様は!よくも私たちをはめたな!」     

 

「この者たちをさっさと出せ!」門番に言って 新之助が屋敷に入ろうとした。

 

その瞬間・・・

ものすごい勢いで新之助に向かった。

そして振り返った新之助の腹に命中した。

 

そう・・持っていた短刀で心臓を一突きにした。

「ぎゃーーーーーー!」

叫び声に家臣たちが出てきた。

 

新之助 一瞬で息の根が止まる

 

「貴さまーーーー!」

 

与一郎  家臣に刀でバッサリ斬られた。

「お糸!逃げろ  早く!」

 

「兄貴――――!」泣き叫ぶお糸

 

お糸は走った 懸命に逃げた。

 

しかし 幼女の足を追うことなんか容易いこと。

 

逃げまどうお糸を容赦なく 切り裂いた。

 

「兄貴・・・あに・・・・き・・・あに・・・・・痛いよ・・・・痛いよぉ・・・」

 

かすかに息があった与一郎。

お糸の悲鳴を聞いた・・・

 

「お糸 すまん 本当にすまん・・・でも・・これでお嬢様の恨みははらせたぞ・・

あの世でまたオヤジと3人で暮らそう・・・・・暮らすぞ・・もう離れないからな・・

お嬢様・・借金担がせて すいませんでした・・」

 

そうつぶやきながら 息絶えた。

 

与一郎

 

お糸

 

後日 二人は川で発見された。

 

その噂は吉原まで届いた。

 

「可愛そうにねえ・・出入りの与一郎と妹だよ」

 

お楼は悲しみの余り 発狂した。

事情を知っていた朝霧 無言のまま お楼を抱きしめた

そして一緒に泣いた。

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