【小説ドグラ・マグラより呉一郎:店長作】
どうも、ドラ研店長ことドラテンです。
長かったー!(´Д`)
ひとまず放心状態のままでヨカですかー(゚Д゚)
【変態小説の極み】と云われ、日本文学三大奇書の一つとも数えられる
ドグラ・マグラをついに読破しました!!
このクソアツイ時期に難解を極めるこの読書は、本当に骨が折れましたよ、ハイ
今回はドラ研らしく、その『ドグラ・マグラ』と男のオーガズムについて書いてみようと思います。
この本は、読む前から期待値がかなり高かったのですが
最後までその期待を裏切らず読むことが出来ました。
実に面白い作品だと思います!!
暇な人は是非チャレンジしてみてください!
難解な本として有名なので読破した暁には「俺ドグラ・マグラ読んだんだぜ~」
とちょっとした自慢をして優越感に浸ってもいいかと思います♪
しかもドグラ・マグラは、青空文庫で無料で読めちゃうんです。
コチラからどうぞ
興味が惹かれる文庫本の表紙画☆
画:米倉斉加年
ちなみに日本三大奇書も紹介しておきます
↓↓↓
・夢野久作『ドグラ・マグラ』(1935年)
・小栗虫太郎『黒死館殺人事件』(1935年)
・中井英夫『虚無への供物』(1964年) – 初刊時は「塔晶夫」
さてさて「本書を読破した者は、必ず一度は精神に異常を来たす」
というキャッチコピーを持つドグラ・マグラですが、
読んでいつ発狂するのか・・・
精神に異常が来たすのか・・・
ワクワクして読み進めた結果・・・
なんと!!!!
なな、なんと!!!!
ちーっとも変化ありませんでした、ちーん๑゜д˚๑
否ッ!!!
もしかしたら、既に異常を来していることに気づかず
変人化してかなり危ない域に達しているのかも知れませんネ。
発狂するか否かは、実際読んでみて個人差があるということなのでしょうか。
ヒヒヒ・・・(ΦωΦ)
しかし、この作品は70年前の作品とは思えないくらい
文体も瑞々しく、皆が言うほど難しくない小説とだと感じました。
ところどころ難しい文体にはなりますが、そこはスルーして感覚的に読んでもいいと思います。
ただし、最初に言っておきますと完読する自信のない人は、必ずノートとペンをご用意ください。
そして背景や人物などをメモに取りつつ読んでください。
いきなり読んでいくとワケが分からなくなります。
途中で何度も読み返したりもします、正直しんどくなります。
とても面白い作品なので是非アドバイスに従ってくださいませネ(^_-)-☆
僕もこれで難なく読むことができました!!
『ドグラ・マグラ』とは?
一応概要をご説明♪♪
『ドグラ・マグラ』とは夢野久作(ゆめのきゅうさく)が1935年に発表し、
構想執筆に10年以上の歳月もかけて完成させた小説なんです。
しかし『ドグラ・マグラ』を完成させて翌年、夢野は脳溢血に倒れてこの世を去ってしまいます。
まさに夢野久作、作家生命をかけた渾身の一作といえるでしょう。
ちなみにドグラ・マグラとは、九州地方の方言で手品、幻魔術、トリックなどを意味します。
読む前はエネマグラとドグラ・マグラの共通点があるのかとちょっと期待していましたが、
全く関係ありませんでした。
恥かちぃ。。。(u_u*)
『ドグラ・マグラ』簡単なあらすじ
ここで簡単なあらすじをご説明しておきます。
これが正しいあらすじと言えるのだろうかちょっと心配ですが
僕の理解するところの解釈としてお読みください。
そのくらい内容が複雑なので・・・
『ドグラ・マグラ』簡単なあらすじ
ブーン・ブーンと時計の音で目が覚める若き主人公『呉一郎(くれいちろう)』
そこは、精神病錬の7号室でしかも彼は、記憶を失っている。
まもなく病院博士が現れてとんでもない犯罪に巻き込まれたことを伝える。
しかも、その犯罪の重要な秘密の鍵を握っているのは自分なのだということを。
その記憶を取り戻せるように博士は、いくつもの資料を主人公に渡す。
彼は、その資料を一つ一つ読むうちに記憶が蘇っていく。
しかし、そこに待っていたのは衝撃の結末であった・・・・。
『ドグラ・マグラ』を読んで感じる
ドライオーガズムを超えた性的絶頂のこと
いよいよ本題に入ります!
少し長くなりますがどうぞお付き合いをm(__)m
この物語で僕が最も興味を惹かれたのは、
主人公の家柄、呉家(くれけ)の遺伝的体質とその狂乱の秘密が明らかになる場面。
その遺伝的体質と狂乱の秘密とは?
それは、呉家の男子がある絵巻物を見ると発狂し、
女であれば次々に殺してしまうというもの。
あわわわっ(((( ;゚д゚))))
その巻物を描いた変人が、呉家の先祖で中国天下に聞こえし名画家、
呉青秀(くれせいしゅう)その人、もちろん作者の創作人物。
物語では、呉青秀が登場する場面から話が中国大陸を舞台にした壮大なスケールに―。
そんでもって呉青秀の巻物製作の目的は、
『人間もいつかは死して姿、形も無くなり、やがては土に帰る脆弱な存在』
という意味を宿した巻物によって、主である唐皇帝の傲慢政治を戒め、政治の原点に還って欲しい為。
しかし、その巻物を献上するも皇帝の心には響かず―
時既に遅し、哀しきかな、呉青秀―。。。
その巻物に描かれたものとは?
夫婦最後の契を交わし、妻を絞殺し、
遺体が腐敗し骨と化すまでを六体に分け不眠不休で描いたもの。
宮廷画家としてのプライドを守りつつ、更なる美の真髄を究めようとした姿、
一人の人間として夫として、愛の最高極地に到達しようとした姿、
呉青秀の巻物製作に於ける、性的な狂乱絶頂が見事に
作者の手によって色鮮やかに書かれていきます。
愛妻を殺め、巻物を完成させる工程で彼は、
己の潜在意識に眠っている抑圧された感情の全てを一気に爆発開放したはずです。
そして精神的に満足を得ることで性的絶頂=オーガズムを幾度となく感じ入り、
その写生行為そのものに執着、埋没してしまった。
そして新しい喜びを知ってしまった。
「フォオオオオオオオ」ヘ(゚∀゚ヘ)
しかし、そこが彼の人生の絶頂でその後は、自らも狂人となり果て、
次々と若い女を殺め、その亡骸を描こうとする。
彼は急速に高みから転げ落ちる。。。
戒める側が戒められる立場に堕ちてゆく―。
宮廷画家という位の高い職業から一変してただの殺人鬼と成り果てる―。
その堕ちていく姿にも、彼は残酷なまでの美しさを感じていたのかも知れません。
(桜は、散り際が美しいように。。。)
絶頂から堕ちてゆく中で呉青秀は、三つの性的嗜好
サディズム(加虐性)
マゾヒズム(被虐性欲)
ネクロフィリア(屍体性愛)
を感じていたと思います。
そこを巧く表現した作者、夢野久作には、並々ならぬ天才っぷりを感じます。
話は逸れましたが、この強烈で危険な狂乱絶頂の呉青秀の記憶が子孫(呉一郎)まで影響し、
物語が繋がってゆくのです―。
危険性を十二分に含んだ精神的満足感によって、
ドライオーガズムや射精をも超える、男のオーガズム
性的狂乱絶頂(店長造語)が得られるということを
この小説を読み終えて深く感じた次第です。
危険性を含んだ精神的満足感、僕も味わってみたい。。。
ヒヒヒ(ΦωΦ)
皆さんも是非この変態小説『ドグラ・マグラ』に挑戦してみてくださいね!!
最後に本編内容とはあまり関係ないけど面白いと思います。
鳥居みゆきのドグラ・マグラとは?
コチラからどうぞ
大分長くなりましたが、長文乱文お許しください。
今日のブログはいかがでしたでしょうか?
これからも変態小説のレビューを書いていきますよφ(..)ではでは