男の子だってセーラー服で痴漢されたいっ!

[小説]1話完結

 ボク、春日野誠太。学校では万年補欠だけどテニス部員で、生徒会の書記もやってる、ごく普通の学生だよ。
 でも、電車で学校に行く時だけは……、

「んっ……」
 スカートの上から当たってた手の甲が、くるっとひっくり返ってお尻の曲線を包むみたいに撫で上げる。それだけでもう、吐く息が熱く早くなっていくのがわかっちゃう。
 でもまだバレないように、呼吸のたびに震えちゃう身体を、手から逃げるみたいに小さくお尻を振ってごまかした。
 それなのに後ろからの手はむしろ嬉しがってるみたいに、揺れるお尻にぴったりくっついたまま、ちょっとずつ下側の柔らかいとこを揉み始めてる。
 ああもう、またほてっちゃう。もう顔が熱い。耳だって赤くなってそう。そしたら、ばれちゃうかな……。

 うちの学校の制服はブレザーだけど、今ボクが着てるのは紺色に白襟、三本ラインのセーラー服。隣の駅にある高校の女子制服によく似てるけど、コスプレ用のネットショップで買ったやつ。
 黒いリムフレームの伊達眼鏡は、知り合いから顔も隠してくれるし、掛けてると真面目で大人しい子に見える。
 黒髪ロングのウィッグは、たまに三つ編みにしたりヘアバンドしてみたり、ウケがいい髪型をずっと考えてる。
 でもセットするときに、耳は出るようにしてるんだ。耳が赤くなってたら、後ろから触ってるオジサンだって、ボクが興奮してるってわかっちゃうよね?

 そう、わかっちゃったよね。
 だって膝丈よりちょっと短いスカートの裾から潜り込んできた大きな手は、じっとり汗で湿ってさっきよりずっと遠慮なんかナシで、ボクの太股にまとわりついてきたんだから。

 時々むに、むにって指が食い込んで、後ろ側の柔らかいところを撫で回して、内股の間まで指を割り込ませて来たから股間までウズウズしてきちゃう。
 ついきゅっと内股に力を込めて、抵抗してるふりをして、脚の間でちょっとずつ強く揉んでくる指の動きにぞくっとして肩が跳ねた。もう犬みたいにハァハァ息してるのも隠せない。止まんない。もちろんストッキングなんか穿いてない生脚だし、ちゃんと毛は剃ってるから手触りだって結構いいはず。

 もどかしいけど気持ちいい。男の子なのにスカート穿いて、電車の中で顔もわかんない誰かにスカートの中まで触られて、こんなに熱くなっちゃってる。下着だってちゃんと女の子用だけど、もう前がじっとり湿って、オチンチンがぐいっと濡れた布を押し上げちゃってるのがわかる。
 普段は痴漢されたってお尻撫でられるくらいだし、こんなに触ってもらえるの、すごく久しぶりかも……ん、ゃ、脚の付け根のとこ撫でられたら、ぞくんってして、力、抜けちゃう……。

「ふぁぁんっ!?」
「え……?」

 もうぴっちぴちのオチンチンに触られた瞬間、撫でるみたいにされただけなのにすごい声が出ちゃって、慌てて口を抑えた。
 後ろからぽかんとした声が聞こえる。……そうだよね、うん。バレちゃったかー。

 女の子だと思って触ってるから、お尻だけならともかく、前の方触られたら実は男の子だってすぐわかっちゃうし、そしたらだいたい逃げられちゃう。
 だからもうちょっと、もうちょっとだけ、前は触んないでほしかったな……。

 ……でも、ねぇ。なんでまだ、ボクのオチンチン触ってるの……?

 そうっと視線だけで後ろを振り向いてみたら、真っ赤な顔をしたオジサン……よりはちょっとだけ若いからオニイサン、が、目が合った瞬間びくっとして逃げ出したいみたいにキョロキョロし始めた。でも満員電車の、ドアから結構離れたところ、この辺りは人も増える駅が続くし逃げるのはきっと難しい。
 それにオニイサンの手は、ボクのオチンチンを包み込んだままだ。……これって、期待しちゃっても……いいのかな……?
 ちゃんと顔が見えるように振り向いた。ひょろっとして気弱そうな、でも真っ赤になった顔の、眼鏡の奥の瞳を覗き込む。

「おにいさん、ボク、男の子だけど……もっと、触ってほしい、な……」
 股間を触ったままの手にそっと自分の手を重ねて、その手と腰でオニイサンの手にそっともうピッキピキのオチンチンを擦りつけて、ぁん、と漏れちゃう声も我慢しないで、振り向いたまま聞かせてあげた。

「ひゃ!?」
 びた、といきなり身体をくっつけられて、そのまま後ろから胸に回された手で引き寄せられた。ハーッ、ハーッと湿って熱い息が耳元にかかって、ぞくっと震えたのもきっとわかっちゃったはず。
 こんなにぴったりくっついてるんだもん。
 お尻のちょっと上のとこに、硬くて熱いのを感じる……ボクよりずっとおっきい……もしかして、男の子だってわかって、もっと興奮しちゃったの?

 抱き締められた衝撃で、スクールバッグが腕から落ちた。
 大きめのスクールバッグに入れてるのは、家から着て来て駅のトイレで着替えた本当の制服。勉強道具はだいたい学校のロッカーに入れっぱなしだけど、ブレザーとスラックスでいっぱいのバッグは勉強道具で膨らんでるみたいにも見えそう。床に落ちた音が軽いから、もうそんなの通じないと思うけど。
 でももう、そんな真面目な女の子のフリなんて関係なくて、抱き締めた腕はセーラー服の裾から潜り込んでお腹のところを撫で回してるし、反対の手は下着の上からだけどオチンチンをぎゅむぎゅむ握ってくるし、もう感じちゃう。やばいくらい感じすぎちゃう。オニイサンの熱くて堅いのにお尻を押し付けるみたいに、ふるふる震えちゃう。

 どうしても声が出ちゃいそうで、両手で思いっきり口を押さえたら、ずぶっといきなり下着の中に手が入り込んできて、んんんって思いっきり鼻から喘ぐみたいになっちゃった。濡れ濡れのオチンチンに、直接汗ばんだ手が絡みつく。

「下着も女の子なんだね……でも、ブラはしてないの?」
 さらに胸まで上がってきた手がつんつん乳首をつついてきて、耳元で囁いてきたから何も考えずに頷いてた。
「かわいい……ブラもしたらいいよ、男の子でおっぱい膨らんでないのにブラしてるなんて……ほんとにブラしなきゃいけないくらい、乳首で何しても感じちゃうようにしたくなるからね」
「ん、んぅっ、んー! ぁ、んうぅっ!」

 乳首の周りの色の付いてるとこをくるくる撫で回されたと思ったらいきなり先っちょを摘まれて、身体が跳ねる。さらにオチンチンをぐちゅぐちゅしごかれて、思わず腰を引いてもオニイサンの身体に捕まえられて、じたばたしてるのに逃げれない。上手く動けない。そのまま気持ちいいとこをひたすら触られて、時々タマタマもムニムニされて、このまま、電車なのに、イッちゃいそう……男の子なのに、セーラー服で痴漢されて……逃げられないくらいぎゅってされて……、

「次は、――」
 アナウンスがボクの学校の隣の駅の名前を告げた。ボクが似せてる女子制服の高校だって、オニイサンも知ってたんだと思う。
 そっ、と腕が解かれて、残念だったけどボクも急いで服を直した。射精寸前だったオチンチンはまだ全然収まらなくて、スカートの前が不自然に膨らんじゃうから拾い上げたスクールバッグで隠す。
 振り向いたら、オニイサンも残念そうな顔だった。でも最寄り駅で離してくれるなんてちょっと紳士的。痴漢だけど。
 そっと背伸びして、耳元に小さく囁いた。

「ボク、いつもこの電車のこの車両で、学校行くから……」
 はっとした顔でぶんぶん何度も頷くオニイサンが、なんだか可愛くてふふって笑っちゃった。
 電車が停まって、ボクとそっくりな制服の女の子や学ランの男の子が次々に降りる流れに沿って、最後にオニイサンに手を降ってホームに降りて。

 トイレに駆け込んだボクは、着替える前にどうしても収まらないオチンチンで、急いでオナニーする羽目になるのだった。
 時間があったらあのままイかせてほしかったなぁ……でも、うん。
 きっとまた、シてもらえるよね。そう思ったらもう明日の電車が、楽しみで仕方ない。

 そう、電車で学校に行くときだけは、ボクは女装で痴漢待ちの、イケナイ男の子になります。
 オニイサンじゃなくても、セーラー服のボクを触ってくれる人がいたら……待ってるね?

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