チカン放浪記 第②話

[小説]短編

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俺が実行した、厳選コレクション。中でもまずご紹介したいのは、これだ。

クリスマスの攻防feat.ハチ公。

そう、ハチ公の前さ。

 

渋谷のハチ公っていえば、たぶん日本で一番ってくらい有名な待ち合わせ場所だろ?

俺は考えた。そんなとこでチカンやればきっと気持ちいいだろうな、って。

日本中、いや世界中の人間が、俺のチンコの前で待ち合わせをするんだぜ?

ロマンだよな。いや男のロマンだよ。

 

早速、俺は計画を立てた。なにせ日本の首都、大都会の真ん中だからな。近くに交番もあるし、簡単にはいきそうもない。

ずいぶん慎重だなって? そこが素人とプロの違いよ。せっかくの人生、チカン経験一回なんてもったいないだろ?

俺なりの計画性と美学を持って、数々の女性のマナコに俺のナニの思い出を焼き付ける。

それがカッコいいのさ。生まれた時が時なら、俺は怪盗にでもなってたね。

 

たぶん、人生で一度しか経験できないことだから、俺はすごく慎重に計画を練った。

そんで、ハチ公の前に、一番人が集まる日、時間帯に狙いを絞った。

いつだと思う? 

そう、クリスマスの夜さ。

サンタクロースから玉袋のプレゼントさ。へへ。シャレが効いてるだろ?

プロのチカンってのはそういう遊び心が大事だからさ。

 

完璧な計画を立てた俺は、クリスマスイブに、実行に移すことにした。

俺はサンタクロースの仮装をして、街に出た。真っ白なつけヒゲで、赤い服きてさ。フルチンだったから、チンチンも元気なかったけどさ。

でも、だんだん勃ってきた。だって、これは世の中で俺にしか出来ないことだよ。どこぞの雑技団にも、世界的なロック歌手にも真似できないパフォーマンスなんだよ。

そう思うと、寒くて小さくなってた俺のナニがギンギンになって、ようやく人サマに見せられるぐらいにはなった。性の力ってすごいよな。

 

俺は持ってきた脚立を、ハチ公の前に置いた。

そこからは、スピード勝負だよ。

地下鉄の駅から何食わぬ顔で颯爽と出てきたサンタの恰好をした俺は、脚立の一番上まで一息に駆け上がった。

そして群衆を見下ろしながら、ワーーーッってナニを見せた。

 

いやぁ、あれは楽しかった。今でも勃起しそうになるね。しょんべん小僧にでもなった気分だった。

反応? キャーってのはなかったな。東京人は冷たいね。遠巻きに眺めて、「なにやってんだアイツぐらい」の反応だった。そっから段々ひきつって、「やべーもん見た」って顔になるのが面白いんだけどさ。

 

それに引き換え、良かったのは外国人だ。

そのときは結構、外国人のおネエちゃんも渋谷を歩いてたんだ。

いやいや、白人の絶叫ってすごいのな。オー!マイガー!ってさ。

俺としては、料理番組で星三つ頂いたような、爽快な気分だったよ。

 

東洋人のオネェちゃんは、ぼーっとした顔で。俺のナニを見ながら手に持ってた袋から出した甘栗を映画館のポップコーン食べるみたいに食ってやがった。おいおい、そんなモン食べてるんなら俺の玉しゃぶってくれよって気分だったな。別にいいけど。

 

しかし、警察の対応も早かった。クリスマスだからだろうな。近くの交番だけじゃなく、街を警らしてた奴らまですぐドヤドヤって集まってきてさ。

だけど、俺も下調べをした甲斐があった。

渋谷の地下道を逃げ惑って、すぐ逃げた。クリスマスの人混みのなかだからか、思ったよりすぐ撒けた。

勝った! と思ったね。あれは気持ちの良い勝利だった。

 

その後、俺はどこにいったと思う?

相変わらずサンタクロースの恰好の下で全裸だった俺は、ホテル街に行った。しけこんでやがるカップルがぎょうさんいるであろうホテルの店先のツリーが、俺に目当てさ。

そんで、誰もいない隙を見計らって、もみの木のてっぺんに、溜まってたザーメン全部出してやった。

子宝祈願! ってさ

ありゃカキ氷みたいだったね。雪のかわりに積もる俺の精液。俺は聖なる夜に、夢と希望と現実を見せつけたワケだ。

クリスマスの夜に、溜まりに溜まった子種を放つ俺。

やっぱり俺はアーティストなんじゃないかな。

 

どうだい、なかなか面白い話だったろ。

他にもいっぱいネタはあるぜ。そうだな、俺のチカン経験談だけで、たぶんひと月まるまる埋まるよ。漫談家なんて連中がいるけど、その代わりに俺が公演できるぐらいにはな。チカン学校の講師なんて職があったら、俺はたぶん学長になれると思う。それぐらい、たくさんあるんだ。

ただ、残念なことに、バスの時間があるからな。話せるのは、もう一つぐらい。どんな話がいい?

 

……失敗談? あるには、あるよ。

警察にパクられたこともそうだし、居場所と顔特定されて女子高生の集団に逆襲されたこともあったかな。

「テメー、親父ー!」つってな。今は懐かしいガングロのヤマンバギャルの集団が追っかけてくるワケ。あれはあれで興奮したけどな。いやぁ、懐かしい。青春だよ。あの子たち、今は主婦にでもなってんのかな。

でも、そうだな、一番の失敗談というには……そうだ、この話をしようか。

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