処女探偵アリサのセックスシンドローム 第⑧話

この物語はフィクションです。登場する人物、団体名等、名称は実在のものとは一切関係ありません

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 アリサの目の前には新堂露夢がいた。
 工場奥。会議室を遥かに超えた向こうにその部屋があった。
 そこには、コンドーム工場とは似つかわしくない実験機器が溢れていた。
「僕はここで生まれたんだ。今では廃棄されているけどね。コンドーム工場を隠れ蓑にしてここでは人間を生産していた」
 露夢はほこりをかぶった試験管を手に取ると、アリサに突き付けた。
「これが僕の母親さ。憐れなものだろう」
「ええ、憐れね。でも、同情はしないわ」
 アリサは厳しい表情で露夢に詰め寄った。
「さっきの話だけど、葛城レイコがお姉さんの母親だったんだね。何だったんだろうな、あの女。祖父の遺産目当てだったのかな」
「そんな簡単な話じゃない」
「僕も話をする気はないね。しつこく付きまとう変質者のお姉さんの相手をすることしか興味ないから」
 露夢が何かのボタンを押すと同時に、四方から複数の電光安寿丸がアリサに襲い掛かった。
 アリサの体に高圧電流が迸り、彼女は膝をつく。
「フフフ、学習しないバカなお姉さん。もっと辱めてあげるよ」
 勝ち誇る露夢だが、やがて驚きに眼を見開いた。アリサは体に絡みついた電光安寿丸を払いのけると、何事もなかったように立ち上がってきたのだ。
「気持ちいいわね。もっとやれば?私が悦ぶだけだけど」
 アリサは呆気に取られている露夢に更に歩み寄った。
「ええい!僕に近寄るな!」
 露夢の声とともに天井からロープキングダムが降り注ぎ、アリサの体をがんじがらめにした。
「さすがに焦ったよ。こんなに早くお姉さんが変態になるなんて思ってなかったからね」
「血・・・なのかしらね?」
 アリサは体を動かすとあっけなくロープキングダムの拘束を解いた。新堂宗吉から教わった裏技だ。
 露夢は驚きを隠せない。
 アリサは何かを仕掛けようとした露夢の体に素早いタックルを食らわせると、そのまま壁に激突させた。
 強く背中を打ち付けられた露夢の体がくの字に折れ曲がる。
 アリサは更に露夢に体を預けると、露夢を抑えつけた。
「引っかかったわね。私は刺激に興奮するマゾヒストに自分を作り替えたのよ」
 アリサはそのまま下になった露夢を組み伏せたが、彼に全く抵抗する素振りはなかった。そんなアリサを前に、露夢は冷めた口調で言う。
「御覧の通り、僕は祥子やグーンのように体力や腕力には特化していない。女の子に腕相撲で負けるくらいだからね。その代わりに頭の良さと女の子受けするショタ的風貌でこれまで生きてきたんだ。こうされたら手も足も出ないよ」
 しかし、露夢は降参を装いながらも、全てを予見していたかのように笑みを浮かべた。
「さて、僕をどうする気?おしっこ漏らさせるか?浣腸するか?ネットにチンコ画像でも拡散するか?」
「そんなことはしないわ。アンタを悦ばせるだけだから」
 アリサの言葉に露夢の表情に影が走る。
「わかったのよ。アンタは自分がしてほしいことを他人にしているのだって」
 そして、アリサは力任せに露夢のシャツを引きちぎった。ボタンがはじけ飛び、白い肌にピンクの乳首が露出される。胸毛が一本もないきれいな肌だ。だが、その肌は閉ざされた彼の心を現すかのように総毛立っていた。
「全身に鳥肌立てちゃって。よっぽど人に触れられたくないんでしょう」
 アリサは露夢の大きな耳に唇を近づけると、囁くように言った。
「あなたは散々チャンスがありながら、私の処女を奪うどころか指一本触れてこなかった」
「それは・・・お姉さんのまんこが臭いから・・・」
「るっさい!あなたはセックスを恐れている。体の触れ合うセックスを忌み嫌っている」
 アリサには既に分かっていた。これまでも実行犯は常に祥子かグーンだった。コイツ自身は言葉責めのみで何もしようとはしなかった。
 そして、セックスに関することを・・・例えばレイプなど・・・を持ちかけると、我を忘れたように怒り狂った。
「あなたが試験管ベビーだと聞いてようやくわかった。男女の愛で生まれたわけじゃないからね。だからあなたは愛と言う名のもとに性に携わる人間を忌み嫌い、援助交際女子を組織化してセックスから愛を除去するようにしたんだ」
 アリサは、一気に露夢のズボンと下着を下ろした。かわいい下半身が剥きだしになる。意外に濃いチン毛の中心には若干皮を残したチャイルドチンコがあった。
「かわいいチンコね。賞味期限切れで売れ残ったきのこの山みたい。思わず頬張りたくなっちゃうわ」
 そう言ってアリサは、露夢のチャイルドチンコに唇を近づけた。
 途端に、露夢が悲鳴のような悲痛な叫びをあげる。
「やめろ!やめてくれ!」
 既に露夢からはアリサを散々苦しめた余裕が失われていた。アリサはそんな露夢に満足げに言った。
「やめてほしいでしょうね。でもやめない。セックスを嫌うあなたにも、こうやってセックスできるものがついている。さぞかし恥ずかしいし悔しいよね、矛盾の固まりのような自分が。そして、こんなババアにエレクトさせられる自分の血が」
 アリサは立ち上がると、スーツパンツと下着を下ろした。露夢の眼前に濃いマン毛に覆われたアリサの股間が広がる。
「あなたは散々、私の羞恥を弄んだ。その仕返しよ。あなたがもっとも嫌がることをする」
「まさか・・・・」
「今からあなたの童貞を奪う」
 アリサは恐怖に顔色を失いかけている露夢に再び跨った。紅に染まるアリサのまんこが露夢の眼前に突き付けられる。
「中出しさせてあげる。そして、私はあなたの子供を産む。愛で生まれたわけじゃない欲にまみれた子供をね」
「やめろ!お姉さん、おかしいよ?意味わかんないよ!」
「意味?愛なく生まれたあなたの分身が、一生あなたを呪うのよ。最高の仕返しだわ」
 アリサは露夢に顔を寄せると、耳へ、腋へ、そしてチンコへ息を吹きかけた。
「お、おぅ・・・・」
 みるみる露夢の眉間にしわが寄り、チンコが反応を示す。
「体は正直ね。ヘンタイ童貞野郎くん。私を散々弄んでくれたけど、本当は自分がこれをしてほしかったんだよね」
「やめてくれ!いいのか!?お姉さんの処女も僕が奪ってしまうことになるんだぞ」
「構わない」
 アリサは露夢のチンコを握ると、自分のまんこにあてがった。
「さあ覚悟しなさい。あなたのクサレチンコを私のクサマンが食ってあげるわ!」
「だめだー!やめてくれー!!」
 正直、処女のアリサはどうすればいいのかよくわからなかったが、ここまでくれば勢いだ。
 アリサは勢い良く、露夢のチンコを股間に押し当てた。
「ぐげげげげっ!」
「お、お姉さん、それ違う。そこはケツの穴だよ」
「ごめん、ずれた。えーと、ここでいいんだっけ?」
「僕に聞かないでよ・・・」
 露夢の目には涙が溜まっていた。本気で彼は嫌がっている。
 しかし、アリサに躊躇はなかった。これまで受けた屈辱を晴らすにはこれしかない。
 だが、アリサも初めての経験だ。心臓が高鳴らないと言ったらうそになる。果たして、このチャイルドチンコを挿れた時に自分に何が起こるか想像がつかない。
 けれども、アリサに止めるという選択肢はなかった。アリサは下半身にぐっと力を入れて、腰を落としこんでいった。
 露夢は既に哀願に入っている。
「やめようよ。お姉さん、全然濡れてないじゃないか。入るわけないし、お姉さんとセックスするなら、もっとちゃんとした形で愛し合いたいよ」
「るっさい!気合で何とかする!さあ、挿れるわよ!覚悟はいいか、このヘンタイ童貞野郎!ファイブ!フォー!スリー!ツー・・・」
 激情に任せてカウントダウンを始めたアリサだが、愛がないと自称していた露夢の口から出た言葉に一瞬心が揺れた。
 ・・・愛し合いたい?私と?
 その時、二人の行為を制止する声が響き渡った。
「やめろ、そいつとセックスしてはダメだ!」
 アリサが振り向くと、そこには良介とナナが立っていた。彼らの傍らには、ロープキングダムで縛られた祥子とグーンがいる。
 しかし、アリサはもう止まらない。顔を覆って泣いているこの少年に鉄槌を食らわせねばならないのだ。
「止めないで!これは私の意地とプライド。こいつに借りたものを全て返す!」
 ケツの穴を突き出しながら女の決意を語るアリサに、良介は静かに言った。
「こいつが、葛城レイコ・・・いや、宮藤ミツコの卵子から作られた試験管ベビーだとしてもか?」
「え・・・」
「こいつらが全部吐いたよ」
 良介に突き飛ばされた祥子とグーンが地面に転がる。
「父親は皆異なるが、この3人は彼女の卵子から作られた試験管ベビーだ。つまり」
 良介は動きが止まったアリサの肩に手を置いて言った。
「新堂露夢は、お前の弟なんだよ」

 ロープキングダムで縛られた露夢・祥子・グーンを、アリサ・良介・ナナが見下ろしていた。
 既に3人は戦意を喪失して、力なき様子で体を寄せ合っていた。
「お前たちも、もう終わりだよ」
 良介が持ってきた新聞には、シンドー産業の遺伝子売買に関する記事が掲載されていた。
 シンドーは告発されたのだ。おそらく、今頃は警察の一斉捜索が入っているはずだ。
「葛城レイコか・・・」
 露夢が肩を落としながらポツリと言った。
 亡き夫の仇を打つため、葛城レイコと名を変えた宮藤ミツコは、新堂宗吉に取り入ることでシンドー産業を転覆させる証拠を掴んだ。
 そして、公安警察の協力を得て、遂に告発に至ったのである。
 アリサは記事をざっと流し読みすると、茫然自失状態の露夢に新聞を投げた。
「シンドーの不正が明るみに出れば、あなたたちも無傷では済まないでしょう。試験管で作られたシンドーの御曹司なんて、格好のネタだものね」
 新堂宗吉と葛城レイコに育てられた露夢の心中を察するに余りある。
 だが、今のアリサの心には何も響かない。新聞に記載された記事には「情報提供者のAさん」という言葉で伏せられている葛城レイコこと宮藤ミツコの真意の前には、彼の存在なぞちっぽけなものだった。
 母としての名乗りも上げず身を隠して実の娘を騙して新堂露夢と引き合わせたお母さん。母を弔いながら生きてきた自分は彼女にとって何なのであろうか。
「お姉さんは、さぞや愛情たっぷりの中で生まれたんだろう?」
 露夢が恨めし気にアリサを見上げながら言った。葛城レイコにとって新堂露夢の存在もまた、復讐の対象だったのだ。
「しかし、僕は違う。クソオヤジの精子とオヤジを憎む卵子が合わさった人造人間だ。温かい胎内じゃない、冷たい試験管の中で僕は生まれたんだ」
「そうかな?」
 すると、ナナが一歩踏み出して、露夢の前にしゃがみながら言った。
「葛城レイコがお姉ちゃんとアンタを引き合わせたのは、偶然じゃないでしょ?なぜ、そんなことをしたか、私、わかるよ。きっと、葛城レイコはお姉ちゃんを通じて、アンタをシンドーから助けたかったんだよ」
「僕を助ける・・・だと?」
 露夢はアリサの表情を窺った。しかし、アリサの表情は冷たかった。
「母親が同じでも、私はあなたを弟は思わない。私はあなたが大嫌いだ。姿を見るだけで虫唾が走る」
 アリサはそう言うと、3人の束縛を外しながら言った。
「でも、あなたは相応の罰を受けるはず。好奇の目に晒される地獄のような日々が訪れるのでしょうね。想像するだけで私の留飲も下がるから、これで勘弁してあげる」
 ロープの解除作業を続けるアリサの目に、露夢の大きな耳が映った。自分と同じ大きな耳。認めたくはないが、こんなところに血は受け継がれている。
「いいのか、アリサ?」
 良介の問いかけに、アリサはロープを外し終わると彼の方を向いて軽く頷いた。
 自由な身になっても3人はその場から動こうとしなかった。もう、彼らに安寧の地はないのだ。
 しかし、同情する余地はない。彼らは裁かれるべき人間たちなのだから。
「お姉さん・・・」
 何かを言いかけた露夢に対して、アリサは言葉を遮断するように強く言った。
「私を姉と呼んでいいのは、ナナだけだ。二度と私の前に姿を見せるな、この包茎チンコ野郎!」
「お、お姉ちゃん・・・」
 アリサに肩を抱かれたナナが目をウルウルさせる。
 その叱責に次の言葉が出てこず、金魚のように口を小さく開いたままの露夢に、アリサは背中を向けながら言った。
「あなたの兄弟は周りにいるじゃない?いかなる時もあなたを守るように直立不動だった二人がさ」
 露夢の傍らには、祥子とグーンがいる。遺伝子操作と肉体改造で露夢の専属ボディーガードとしての運命をシンドーに与えられたこの二人も、辿れば葛城レイコの卵子から作られた彼の兄弟なのだ。
「私は・・・」
 祥子が露夢に静かに語り掛けた。
「露夢の耳が好きです。レイコさんによく似ていて」
「まー、これも定めでーす。きっと、なるようになるでーす。これまでもそうですし、これからもきっとそうでーす!」
 グーンが露夢に明るく言う。
 二人の言葉に露夢は無言で頷いた。傍から見ると、泣いているようにも見えた。
「母親なんて興味なかったんだ。僕が試験管で作られたことは知っていたからね。だから、僕が母と呼べるのは唯一葛城レイコだけだったんだ」
 露夢の最後の言葉を、アリサは背中で受けながら聞かなかったことにした。
 もう二度と関わることはないこの少年に、怒りも同情も不要だからだ。
 こうして、アリサと新堂露夢の私闘は終わりを告げた。戦いの終幕を告げるように、外はすっかりと日が暮れていた。

 アリサは良介とナナに挟まれて夕闇迫る街を帰路に就いていた。
 こうして3人で歩いていると、幼き頃、亡き父と母に挟まれて夕涼みしていた光景を思い出す。
「来てくれて、ありがとう。パパ、ナナ」
 思わず声に出たアリサの本当の気持ちに、良介とナナの表情がほころんだ。
 3人の前には大きな夕焼けが今日の終わりを告げようとした。その入日影の眩しさを受けてアリサの目に水滴がにじんだ。
「何だろうね。泣いちゃだめだと思うんだけど、泣いてしまいたいんだよね。うれしいのか悲しいのか悔しいのかほっとしたのか何だか全然わかんないんだけどさ」
 アリサの胸に様々な思いが去来する。まだまだ生きていた母のことなど決着をつけなければならないことは多い。
 しかし、今は気持ちを清算したかった。すると、ここまで、ずっと耐えてきた涙が溢れ出てきた。
「アリサ、泣いていいぜ。俺たちしかいないからさ」
 良介が優しく言う。
「笑いたければ笑えばいいし、泣きたければ泣けばいい、理由なんて後からつければいいことさ」
「そうだよ、お姉ちゃん!さあ、私の胸でお泣き!」
 ナナが明るくCカップしかない胸を突き出す。
「・・・うん、うええええええええええん!!!!!!!!!」
 二人に支えられてアリサは、両親が亡くなって以来の涙の在庫を空にするくらい思いっきり泣いた。

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