処女探偵アリサのセックスシンドローム 第⑤話

この物語はフィクションです。登場する人物、団体名等、名称は実在のものとは一切関係ありません

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 オフィスからは、ナナが大音量で流している人気演歌歌手・桜満開子(さくらまきこ)の「人生どん詰まり」が聞こえてくる。
 ・・・昨日は人生どん詰まり~今日の人生やや詰まり~明日も人生ふん詰まり~
 その歌声を背に受けながら、アリサはシャワー上がりの洗面所で、床に置いた手鏡の上にしゃがみこんで、自分の肛門様を見ていた。
 新堂露夢に指摘されるまで気にはしていなかったケツ毛。もちろん、他の人間のケツの穴など見たことはないので、これが普通だと思っていた。
 改めてまじまじと見ると、ジャングルのような自分のケツの具合にアリサは大きく息をついた。
「お姉ちゃん!もう、お風呂あがった?シャワオナするから変わってー」
「あ」
 洗面所に入ってきたナナが見たものは、全裸で自分の肛門様を見ている姉の姿だった。

「ケツ毛処理?してるよ」
 部屋に戻った二人は、ケツ毛談義をしていた。肛門様を見ながら固まってしまったアリサを、ナナが強引に連れ出したのだ。
「マン毛はね、クリちゃん守ったりして意味があると思うんだけど、ケツ毛はうんこが絡みつくだけで見た目も衛生的にもよくないしね」
「そ、そうなの・・・」
 アリサは血の気が引いていく自分を感じていた。なんてものを私は放置していたのだろう。
「お姉ちゃんも処理していると思ってたんだけどな、だって、ほら」
 ナナの指さした先には、アリサのデスクの片隅に置かれている脱毛クリームの瓶があった。あの日、新堂露夢がトイレットペーパーとともに置いていったものだ。
「多い毛も安心、のケツ毛専用脱毛クリーム、シリクレバーだね。結構なお値段するんだよ、これ」
 ナナは、シリクレバーを手にすると、アリサに言った。
「さ、お姉ちゃん、お尻だして」
「え?」
「私がやってあげるよ、脱毛」
「いやいやいや、やり方教えてくれたら自分でするから」
「自分でやるとどうしても場所が場所だけに手さぐりになっちゃうでしょ?さ、遠慮しなくていいし」
「でも・・・その・・・私の、臭いし、汚いし・・・」
 しおらしく身をすくめるアリサに対して、ナナは彼女の顔を覗き込むようにして聞いた。
「・・・誰かに、言われた?」
 ナナの鋭い言葉にアリサはどきりとした。確かに言われた、あの少年に。
「そ、そんなわけないじゃない。でも、妹にそんなことはさせられないよ」
「何言ってるの。きょうだいだからできるんだよ。さ、パパは今日も当分パチンコで帰ってこないから、今のうちにね」
 結局、アリサはナナに押し切られるままに下着を下ろすと、生尻を妹に向けた。
「こ、これでいい・・・?」
「ふふ、お姉ちゃんのお尻、可愛い。これが処女のケツの穴かあ」
「そんなこと言わない!」
 照れるアリサのお尻の割れ目にクリームに濡れたナナの指が入ってくる。
「ひゃん」
 妹の指の動きとクリームの冷たさに、アリサの口から思わず1オクターブ高い声が出た。
 ナナは、キュッと肛門様をすぼめるアリサの尻の谷間に指を這わしながら
 ・・・私のお姉ちゃんは、ウソをつくのがとても下手です・・・と心の中で朗読をした。

「○○高校主催・××老人ホーム慰問会」
 髪を短く括り、ブラックレンズのサングラスをかけたアリサの前には、そう認められた看板があった。
 なんでも、桜満開子の歌謡ショーも用意されているらしい、ボランティアを超えた催しである。
 もちろん、主催者は○○高校生徒会長の新堂露夢である。アリサの調査によると、露夢は「自己満足の文化祭よりもご老人たちへの福祉を」力説して、この予算を獲得したそうだ。
 ただし、ボランティア精神あふれる人間的に尊敬すべき新堂露夢の裏の顔は、年上の女性を辱めて喜ぶ変態であることは、アリサが身をもって理解していた。
 慰問会をぶち壊す気は毛頭ない。ただ、どんな善人面を下げてイベントを運営しているか、この目で見てやろうと思ったのだ。
 特設ステージでは、100人近いご老人方々が見守る中、高校生たちが、コントやマジックショーで客席を和ませていた。
 アリサは、目立たないようにそっと最後列に腰かけた。注意深く辺りを見回すが、新堂露夢や二人のボディーガードの姿はない。
 高校生たちの演劇が終わり、いったん閉じた幕が静かなイントロとともにゆっくり開いた。
「おお!桜満開子じゃ!本物じゃ!」
「ばあさんだ!わしの死んだばあさんが帰ってきた!」
「わしももっと若ければ、桜満開子で毎日オナニーするんじゃが」
 老若男女問わず人気の桜満開子ご本人の登場に、老人たちから歓声が上がる
 華やかな衣装に身を包んだ桜満開子は、老人たち相手に軽いトークをした後、アコースティックギターの静かなリズムに乗って「人生どん詰まり」を歌い始めた。
 ・・・生まれた時には愛がある~育った時には夢がある~今のあたしにゃ借金がある~
 アリサは生で聞く桜満開子の音域の広さに息を呑んだ。ナナや良介のお気に入りなのでオフィスでよく聞く歌だが、さすがに生だと迫力が段違いだ。
 この人気実力派の演歌歌手を、よくこんなイベントに引っ張り出せたものである。
「お姉さんと違って、彼女は賢いからね。僕のお願いには逆らわないんだよ」
 ぞっとする声が耳元をくすぐる。振り向くと、いつの間にかそこには、透き通るような白い顔をした新堂露夢がいた。
 全く気配なく背後を取られたことに、アリサは戦慄を覚えた。おぞましき記憶が誘う体の震えをこらえながら声を殺しながら言う。
「会いたかったわ。新堂露夢くん」
「僕は、二度と会いたくなかったけどね」
 言葉を交わしながら、アリサは悟られないように肘の位置を露夢の脇腹付近に合わせた。衆人環視の中で電光安寿丸は使えまい。何かしてくれば一撃は食らわせられる。
「せっかく会えたんだから教えてよ」
「僕も今日はこのイベントの仕切りで忙しいからね。一つだけなら聞いてあげるよ」
 流れる桜満開子の歌声が、周囲のご老人から二人の会話を隔離する。
「あなた、私の父の何を知ってるの?」
 アリサは冷静を装いながら、抑揚を押さえた口調で一番の疑問をぶつけた。
「僕も名前しか知らないけどね。どうもね、今のお姉さんのようなことをしていたらしいよ」
 今の私は、新堂露夢を追っている。私のように父も何かを追っていて、その事実をこの少年が知っていると言う事は・・・
「彼がどう言う末路を辿ったかは、お姉さんの方が知っているんじゃないかな」
 アリサの知る両親の死因は事故死だ。だが、もし、その事故が仕組まれたものだとしたら?そして、父を消した相手と言うのは・・・
 アリサが立ち上がろうとした瞬間、お尻の部分に強烈な電流が走った。
 ・・・まさか、椅子の中に・・・
 薄れゆく意識の中、「このお姉さん、気分が悪くなったみたいなので救護室に連れて行きますね」と言う露夢の声が聞こえた。

 ・・・だから、人生どん詰まり~だけども、人生どん詰まり~
 アリサの耳に高らかにサビを歌い上げる桜満開子の歌声が届いてくる。
 失神していた時間はわずかだったのだろう。そして、歌声の音量からそれほど離れていない場所にいることは間違いない。
 しかし、アリサは暗闇の中にいた。アイマスクをかぶせられているらしく、視界が全く効かない。
 そして、体を動かそうにも、いつもの如くロープキングダムで縛られて椅子に括りつけられているようだ。
 下半身の風通しがいい。そして、お尻が椅子の冷たさを感じている。きっと、パンツと下着が脱がされているのだろう。
「気づいたかい?いつもいつもきれいに失神してくれて手間が省けるよ。頭も学習しなければ、体も学習しないんだね」
 耳元に露夢の声が聞こえる。
「幕開けまでまだ間があるから、今度は僕の質問に答えてもらおうかな」
 露夢の息がアリサの大きな耳元にかかる。だがアリサには露夢の体温が全く感じられなかった。
「お姉さんは、どうして、僕を追っているの?処女だけどショタというわけではないよね?」
「・・・○月○日○時ころ、あなたは何をしていた?」
「質問に質問返しかい?質が悪いね。その頃は、シシリー島でスパゲッティでも食べていたと思うよ」
「とぼけないで。あなたはこの時、ある女性をレイプした」
 暗闇の中、アリサは急に雰囲気が固まる空気を感じた。
 やがて、地獄の底から沸き立つ地鳴りのような押し殺した低い声をアリサは聞いた。
「とんだ言いがかりだな。僕はレイプなんかしなくても十分に楽しめる人間であることは、お姉さんが一番わかっているだろ」
 それは今までに聞いたことのない露夢の声色だった。アイマスク越しにでも沸々と湧き上がる怒りをアリサは肌で感じていた。
 ただ、確かに露夢の言う通りではある。その証拠にこれまでアリサに散々なことをしつつも、未だに処女は守られている。
「その犯人探しと言うわけかい?そんなことで僕を疑っていたなんて、何だか幻滅だな」
 ステージでは、どうやらショーが終わったようだ。桜満開子に贈られる万雷の拍手が聞こえる。
「僕とお姉さんがこうして接点を持ったり、いろいろな事象が単なる偶然だと思う?偶然ではなくて必然としたら、それを演出した存在があるはずだよね。レイプなんてでっち上げをしてさ」
 露夢の言葉にアリサははっとした。
 もし、露夢の否定が正しかったとすると、ウソでアリサの行動を支配し、新堂露夢と引き合わせることを目的とした力が存在する。
「僕の事よりも、その存在を洗った方がいいんじゃないかな。もっとも、これから始まるショーにお姉さんの心と覚悟が耐えられたらだけどね」
 露夢の温かい息がアリサの頬を伝う。先ほどまでは感じなかった露夢の体温がアリサをくすぐる。
 全く感情を見せなかったこの少年が体温の上昇と言う変化を見せている。そのきっかけとなったものは・・・
「正直に言うとね、何をしても折れないお姉さんのことが、ちょっと気に入っていたんだ。どんな辱めにも屈せずに立ち向かってくるお姉さんがね。でもね、それももう終わりだ」
 パチンという音とともに、アリサのアイマスクが外された。同時に露夢の最終宣言が響く。
「今度こそ本当にさよならだ、愉しかったよ、変態露出まんこババア!」

 桜満開子ショーが終わり幕引きされた観客席では、まだ老人たちの姿があった。
「ばあさんや、こう言う時なんと言うんじゃったかのう?マンコールだったかな」
「いやですわ、おじいさん。それを言うならアンコールですよ」
 誰かが「アンコール」の掛け声をはじめ、やがて手拍子とともにアンコールの合唱が始まった。
 そして、アンコールに呼応するように人生どん詰まりのイントロとともに幕が再び開き始めると、アンコールは歓声に代わった。
 だが、歓声は一瞬に沈黙に置き換わった。
 ステージの中央にいたのは、美しい振り袖姿の桜満開子ではなくて、下半身裸でM字開脚している宮藤アリサだった。
 ざわ・・・ざわ・・・
「ばあさんや、あれは何と言うんじゃったかのう?うんこだったかな」
「いやですわ、おじいさん、それを言うならまんこですよ」
 老人たちが次第にざわめきだす。遠い日に置き去りにした物語が蘇ってきたようだ。
「まんこじゃ!若い女子のまんこじゃー!」
「菊の御門に桜が満開じゃー!」
「うんばばハレンチうんばっばじゃー!」
「ばあさんだ!わしの死んだばあさんが帰ってきた!」
「わしももっと若ければ、このまんこで毎日オナニーするんじゃが」
 当のアリサは茫然としていた。
 とりあえず、わかっていることは椅子の上にM字開脚で体が固定されて、ステージ上から既に男性としての役割を終えた老人たちに、まんこを大公開していると言う現実だった。
 脚を閉じなきゃ・・・と思う。しかし、体が縛られており言うことを聞かない。
「ちと、いたずらが過ぎるようだね」
 その時、恰幅の良いひとりの初老の男性がステージに上がってきた。
「桜満開子の唄を一度、生で聞きたいという年寄りの夢は叶えてくれたけれどもな」
 老人は晒されているアリサの股間に、羽織っていたジャンパーを隠すようにかけながら言った。
「お嬢ちゃん、まずは全身から力を抜きな。そうだな、重力に抗わないように脱力するんだ。すると、拘束が弱まる瞬間が来るので、ちょっと色目が濃い部分があるだろう?そこに刺激が加わるようにとんとんと地面を踏み鳴らすように上下に体を動かしなさい」
 アリサは、この老人は何を言っているのだろう?と思いながらも、言う通りに体を動かしてみた。
 すると、あれだけ自分を苦しめていたロープキングダムの束縛からあっけなく解放されたのだ。
「拘束者以外に脱出不可能な緊縛が売りだが、緊急時を考慮して裏技も用意してあるんだよ。開発者であるわししか知らんだろうが」
 驚いて見上げるアリサに老人は言った。
「孫が迷惑をかけたね。もっとも、もう二度と見られることがないと思っていたきれいな女の子の生まんこを拝めてちょっとだけ若い頃の春の気分を味あわせてもらったよ。皆に代わってお礼を言わせてくれるかな」
 孫・・・確かにこの老人は孫と言った。
「ああ、わしの名は新堂宗吉。孫がこの催しを主宰してくれてね」
 新堂宗吉・・・シンドー産業創業者がアリサの前に姿を現したのだった。

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